データからみる外食産業 [2012年12月]概況

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■ 2012年12月市場動向調査(平成25年1月25日発表)

 
12月度の概況
<外食市場12月の動向>

 年末にもかかわらず消費低調で全体売上は前年を下回る

<全体概況>

 12月は周期的に低気圧が通過し、各地に強い寒気をもたらしたほか、冬のボーナスの減少や、業態によっては中旬の総選挙等の影響もあり、従来は伸びていた年末の外食消費が足踏み状態となった。新商品・季節商品のプロモーションやクリスマス・年末キャンペーン等により外食全体の客数は100.7%とわずかに前年を上回ったものの、客単価は前年割れの98.3%、売上高は99.0%にとどまった。

 

<業態別概況>

■ファーストフード業態
• 全体売上高は97.1%と前年を下回った。洋風はキャンペーン商品・季節限定商品が好調で順調に推移した店がある一方、外食消費全体の低調さや新戦略の成果が未だ限定的なため伸び悩む店もあり、全体では売上は5.7ポイント下がった。
• 和風は、新商品関連のCMやクーポン等で販促を図ったが、好調であった昨年のハードルは高く、全体売上は99.0%と前年に及ばなかった。麺類は、出店数の増加に牽引されて全体売上高が前年比105.8%と依然好調。TVへの露出、朝営業、季節限定商品等が奏功した。
• 持ち帰り米飯・回転寿司は、予想以上の寒さで特に中高年の客数が減少したこともあり、売上高は前年比97.9%。その他は、新メニューの好調(カレー)や出店効果(アイスクリーム)などで、売上は3.5ポイント上昇。
 

■ファミリーレストラン業態
• 全体売上高は前年を2.9ポイント上回り、全業種で売上高・客数・客単価が伸びた。その要因は年末キャンペーン、新規出店、高価格帯メニューの好調等だが、一部店舗では厳しい冬の天候と市場の冷え込みがマイナスに作用し、同じ業種でも店舗によって明暗を分けた。


■パブ・居酒屋業態

• 全体売上高は前年を5.1ポイント下回った。寒気と総選挙の影響もあり、忘年会売上が予想したほど伸びなかった。だがその中でもパブ・ビヤホールは、出店効果もあり売上高100.4%と健闘した。

■ディナーレストラン業態

• 高価格店の客単価増や新規店の好調、おせち販売の人気などで全体売上高は前年より1.2ポイント上昇したが、総選挙の影響からか団体客のキャンセル等で年末の活気は予想以下となった。

■喫茶業態
• 年の瀬の悪天候が影響したところもあったが、年末の特別商品の販売や総選挙当日の客足がプラスとなり売上を伸ばした店舗もあり、全体売上高は100.1%と前年並みとなった。

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