データからみる外食産業 [2011年10月]概況

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■ 2011年10月市場動向調査(平成23年11月25日発表)

 

 10月度の概況
<外食市場10月の動向>

 回復基調、3ヵ月ぶり前年同月を上回る

<全体概況>

  外食産業の10月度売上状況は前年比100.5%と、7月以来3ヵ月ぶりに前年を上回った。震災以降、一時は回復基調にあったものの節電等の影響で低迷した8月の96.7%を底に、9月の99.2%、今回の100.5%と再び着実に回復している。
天候に恵まれた地域も多く(東京:晴天日前年比5日増、大阪:同4日増)、客足が101.1%と、これも3ヵ月ぶりに前年を上回った。身近で手軽な外食であるファーストフードを中心に、多くの業態で売上高は前年同月を上回った。またセシウム汚染牛肉の風評被害に影響された焼き肉の売上は、7月の86.0%から8月87.9%、9月88.0%、10月92.5%と、対前年のマイナス幅が少しずつだが縮小している。

 

<業態別概況>

■ファーストフード業態
・ 客数、客単価ともにそれぞれ101.1%、100.4%と前年を上回り、売上も101.4%と2ヵ月続けて前年を上回った。業種別では、洋風は朝食メニューやキャンペーンが奏功した企業があり、100.6%と堅調に推移した。麺類では前月のメディア紹介の効果が持続した企業もあり、113.2%と引き続き好調に推移した。一方、和風及び持ち帰り米飯・回転寿司では、売上がそれぞれ97.8%、94.8%と前年割れとなった 

■ファミリーレストラン業態
 客数102.0%、客単価98.0%、売上100.0%とほぼ前年並みに推移した。業種別では、洋風は客数が102.5%と前年を上回ったが、客単価が97.5%と下回ったため、売上は99.9%となった。中華は販促策が奏功した会員社もあったため売上103.7%と好調であり、和風も売上100.9%と、焼き肉以外の業種では売上は前年並み若しくはそれ以上に回復している。

■パブ・居酒屋業態
 業態全体では売上97.6%と前年を下回ったが、パブ・ビアホールは一部の企業でハロウィンに合わせた季節キャンペーンが好評だったこともあり、103.6%と前年を上回った。一方、居酒屋は前年比で客数96.1%、売上96.5%と、引き続き伸び悩んだ。

■ディナーレストラン業態
・ 客数99.4%、客単価101.8%、売上101.1%と、先月に引き続き今月も堅調に推移した。一部には商業施設テナント店が回復基調であるとの報告もあった。


■喫茶業態
・ 客数は前年を上回る100.1%であったが、客単価が99.6%となり、売上高は99.7%とわずかに前年を下回った。昨年は一部企業がメディア向けキャンペーン等で客単価が伸ばしたこともあって、今月の客単価は相対的に前年より低くなった。 


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