データからみる外食産業 [2011年8月]概況

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■ 2011年08月市場動向調査(平成23年9月26日発表)

 

 8月度の概況
<外食市場8月の動向>

 天候不順と夏イベント自粛等により、売上前年比96.7%と前年を下回る

<全体概況>

  外食産業の8月度売上状況は96.7%と前年割れとなった。今夏(6~8月)は梅雨明けが早く、平成10年以降4番目に平均気温の高かったが、8月単月では天候不順もあり昨年ほどは気温が上がらなかった(東京:27.5℃/昨年比-2.1℃、大阪:28.9℃/昨年比-1.6℃)こと等が影響し、96.3%と客数が前年割れとなった。また、夏祭りや花火大会などイベント自粛、さらに昨年と比べ休日数が1日少なかったこと等も夜間や週末の外食需要低迷に影響したと思われる。また、高速道路料金1千円終了により、昨年よりお盆の帰省客需要が減少したことを、要因としてコメントした会員社もみられた。
 一方、食品への放射能汚染問題の影響は、引き続き焼き肉チェーンで深刻で、前月の86.0%に引き続き今月も87.9%と影響が大きかった。

 

<業態別概況>

■ファーストフード業態
・ 客単価100.1%と前年並みだが、客数が96.0%のため、売上96.1%と前年割れとなった。業種別売上では、麺類、和風がそれぞれ104.2%、100.4%と前年を上回った。一方、洋風、持ち帰り米飯/回転寿司はそれぞれ93.8%、94.1%と大幅な前年割れとなった。前年の記録的猛暑と比較してそれほど気温が上がらなかったことが、飲料需要に影響したことも一因と思われる 

■ファミリーレストラン業態
 客数97.0%、客単価99.8%のため、売上96.7%と前年を下回った。前述の焼き肉が87.9%と特に深刻だが、洋風及び和風もそれぞれ97.1%、98.6%と前年割れとなった。また、焼き肉業態以外の会員社からも牛肉のセシウム汚染の影響を指摘するコメントがみられた。

■パブ・居酒屋業態
 パブ・居酒屋業態全体では売上97.7%と前年割れとなったが、パブ・ビアホールは、天候不順だった割には、比較的今月も好調で客数対前年比が104.9%と前年を上回った。しかし、客単価が94.6%と大幅な前年割れだったため、売上前年比は99.2%と僅かだが前年割れとなった。居酒屋も売上前年比97.4%と前年割れとなった。

■ディナーレストラン業態
・ 客数前年比98.6%、客単価前年比100.7%、売上前年比99.3%と堅調で、比較的天候の影響を受けにくい固定客層の「ハレの日需要」を手堅く確保した模様である。


■喫茶業態
・ 売上高は98.5%、客数96.1%、客単価102.5%で推移した。 


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