外食産業データ
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■2002年6月市場動向調査
2) 6月度の概況

<全店ベース>
トータルの売上は前年同月比101.0%
●ファーストフードと喫茶業態伸びるが、居酒屋・ディナーレストランは前年下回る
平成14年6月度の外食市場動向について、新規の出店を含めた全店ベースでの売上は、全体で対前年同月比101.0%と僅かに前年を上回った。ファーストフード、ファミリーレストラン、喫茶の業態は売上を伸ばしたが、パブ・居酒屋やディナーレストランの業態は前年を下回るなど業態によってバラツキがある。店舗数は104.7%と増えており、とくに新規出店が多いのはファーストフードの和風、ファミリーレストランの洋風と中華の分野で2桁の店舗増となっている。客単価は94.1%と前月よりさらに下回り、低価格志向が依然強い。客数は107.4%と増えたが、とくにファーストフードの和風と麺類とその他、ファミリーレストランの中華が2桁の来客増となった。

<既存店ベース>
サッカーワールドカップの影響でFR、パブ・居酒屋、DRが苦戦
客数は前年並みも客単価の下落大きく売上は低迷
既存店ベースでの全体の売上は前年同月比で93.9%と前年を大きく下回った。6月はサッカーワールドカップ開催でファミリーレストランやパブ・居酒屋、ディナーレストラン等の業態が観戦のための出控えの影響を受け、売上が大きく落ち込んだ。客数はファーストフードでの増加により、全体では100.0%と前年並みであった。客単価は93.9%と大幅に下がり、下落傾向が続いている。

ファーストフードの業態は、全体の売上は前年同月比97.9%、客数105.5%、客単価は92.8%であった。洋風の分野は客数、客単価とも前年を下回り、売上は95.7%にとどまった。和風は客数が増えたが客単価が大きく下がり、売上は98.1%。麺類と持ち帰り米飯の分野はともに客数が増え、売上も前年を上回っている。

ファミリーレストランの業態は、全体の売上は92.0%、客数94.8%、客単価97.1%でサッカーワールドカップの影響を大きく受けた。各分野ごとの売上では、洋風が93.7%、和風91.9%、中華90.7%と低迷した。焼肉の分野は79.3%と若干改善しつつあるが、まだ2割強のマイナスとなっている。

パブ/居酒屋の業態は、全体売上は前年同月比90.0%と低調であった。ワールドカップの影響もあり、客数は88.9%と大きく減少したことが響いた。全体の客単価は101.2%と前年を上回っているが、居酒屋の分野の客単価が大きく下がっており、売上が83.4%まで落ち込んだ。パブの分野は92.0%であった。

ディナーレストランの業態も、売上は91.9%と厳しい。客数は94.3%、客単価は97.5%といずれも前年を下回っている。

喫茶の業態は、客単価が100.0%と前年並みであったものの、客数が94.7%と減少、売上は94.7%でマイナスとなった。